古民家の移築と再生について

古民家の移築と再生について 建築物の移築には、曳き家という工法があります。
建築物を壊さずに、大きなジャッキを土台全体に置き建物をもちあげ、大きなコロの上を時間をかけてゆっくりと別の場所へと移動させる方法です。
目的や距離など条件が合えばこの方法も可能ですが、曳き家によらない場合には一度解体して移築しなければなりません。
古民家の建築方法は日本の風土に適った日本古来の伝統工法が用いられています。
木造軸組工法で土台の上に柱を立て、それに梁をかけその上に屋根をのせていく、しかも、様々な継手が工夫されることにより釘を使わず、木と木をつないでいく方法が取られています。
ですから、解体に当たっても大切な部材を破壊することなく分解することが可能です。
こうした日本の伝統工法により造られた古民家はその再生も有利です。
移築した古民家をそのままの形で使用するのも一つの方法ですが、目的によっては解体した部材の一部だけを使用して、新しい建物に利用したりすることが可能です。
例えば黒光りした柱や梁を中心に据えた建物を造ったり、あるいは、格子の引戸や、緻密な組子の欄間の一部をついたてにしたり、テーブルに作り変えたりして再生することができます。

古民家の特徴と間取り

古民家の特徴と間取り 古民家の間取りの特徴は、台所は土間になっていて他の部屋より一段低く設定されています。
土間は釜や部屋に持ち込むことができない作業をするところでした。
土間に続く部屋は勝手と呼ばれる部屋で、部屋の真ん中に囲炉裏と呼ばれる炉の一種がありました。
この勝手は古民家の真ん中に位置していて、ここで火をたくことで、部屋の結露を防いだり、防虫効果もあったようです。
古民家では、梁や柱が黒くなっていることが特徴的ですが、これは囲炉裏の煙によるものです。
広間や奥座敷と呼ばれる部屋もあり、奥座敷は客用や老人が使う部屋になっていました。
広間は冠婚葬祭等の人が大勢集まる部屋として使われていました。
庭に面したところには、縁側がグルリと巡っていました。
家の周りには納戸と呼ばれる部屋があり、馬小屋や漬物等匂いのあるものを保存しておくところでした。
古民家は人間の健康や自然環境に負担をかけない、優れた伝統工法で作られています。
ここには有害物質となるものは、一切使われていませんでした。